2012年04月29日
2012年の春に開催されましたARDA(American Resort Developers Association全米リゾート開発業者協会)に年次総会に参加しましたタイムシェアのリセールを専門とする不動産業者が、結束して協会を設立しました。 その協会の名前の略称がLTRBAです。正式には、Licensed Timeshare Resale Brokers Associationといいます。日本語では、タイムシェアリセール専業不動産業者協会という意味になります。 ARDAについては、別途お知らせいたしましたとおりですが、ARDAは主として全米にあるタイムシェアリゾート開発業者の協会です。2010年ARDAの年次総会において、タイムシェアリセールに関する問題が真剣に取り上げられました。 その問題とは、とくにタイムシェアリゾートが多いフロリダ州において、その頃タイムシェアのリセールにおける詐欺まがいの行為が頻繁したことに端を発しました。売却したい物件を持っているオーナーに対して、ダイレクトメールを中心にして、これこれの金額を事前に払えば、その物件を売却してあげますという触れ込みの売り込みが横行しました。その宣伝にのってお金を支払ったにもかかわらず、何もしてもらえなかった、という苦情が当局に持ち込まれたケースがかなりあり、消費者保護の立場から、この問題をどのように解決していったらよいか、という議論でした。 ARDAにおいて、その問題が取り上げられた結果、ARDAの作業部会において、消費者保護の立場から、リセール業を規制する規約を作る動きが始まります。それを知ったARADの年次総会に参加した正規のリセール業者の有志が立ち上がりつくった組織がLTRBAです。 消費者を本当に啓蒙し、かつ保護できるのは、実際に売買に携わる我々タイムシェアリセールの専門不動産業者であり、我々こそが団結してルールを決め行動することが、本当に消費者の保護につながるという主旨で、設立されました。 LTBRAは現在、全米にある30数社のタイムシェアリセール専業者が正規メンバーとして登録されております。当社もその一社となっております。昨年はフロリダ州のオーランドにおいて開催されたARDA年次総会の前後にTRBAの会議も開催されました。 今年は、4月4日にラスベガスのVenetian Hotelにおいて開催され、ほとんどの会員4約40名が参加しました。ハワイからも当社を含めて4社が参加しました。当社からは野田と樫原の2名参加いたしました。 LTRBAが設立されたお陰で、ARDAとしても、タイムシェアリセールに関しての話し合いをする正式な場所ができたことを評価してくれる結果となっております。ARDAに加盟するリゾート開発業者、リゾート交換会社、其の他の関連業者も、今日、様々な形でLTRBAとの対話をするようになってきており、LTRBAの存在価値が高まってきております。
今回のLTRBAの会議では、ゲストとして、Hilton Grand Vacations Club(HGVC)のリセール部門の責任者が3名、ゲストとして招かれリセールに対する姿勢について話をしてくれました。HGVCはタイムシェア開発業者としては、それほど古い歴史があるわけではありませんが、この数年新しいタイムシェアの開発には大変熱心です。 今回もあたらしく、4つ目のタイムシェアの開発をラスベガスで発表しました。この7月から販売開始が予定されている(Elara)です。現在、プラネットハリウッドの名称で親しまれている物件です。 HGVCの話の中で際立っていたのは、ヒルトンとしてはこれからも物件の金額によっては買取(Right of First Refusal=ROFR)を積極的に行うが、同時にリセール業者とも協力して、リセール物件の紹介をしていきます、という姿勢を明確にされたことです。HiltonがROFRを積極的にやってくれるということは、リセール価格の下支えにつながります。リセール価格がそれほど値崩れせず、場合によってはすこしづつ値上がりしていく可能性もあるということになります。 リセール価格の維持は、「リゾート開発業者」、「リセール業者」だけでなく、何よりも、「オーナー様」にとって資産価値が安定し一番利益があります。数多くの開発業者のリセール価格は下がる一方なのに、このようなHGVCの柔軟な営業姿勢は大変評価できるものと感じます。
このTransfer Companyとは何を意味するのかといいますと、アメリカ国内では25年、30年以上も古くなったあまり名もないタイムシェアリゾートがたくさんあり、これらの物件を売りたくても、なかなか買い手がいないという現状がかなりあります。 こうした状況に目をつけた個人または不動産会社ではない企業が、オーナーに向けて、ダイレクトメールやWebsiteを通して、たとえば$3,000かかりますが、事前に支払ってくれれば、その物件を私達が上手に処理してあげます、という宣伝をして顧客をだます、詐欺まがいの行為をする会社のことです。 古くて名もないタイムシェアは実際のところなかなか売れません。したがって、オーナーの方は持っているだけで使わなくなっているにもかかわらず、毎年値上がりする管理費を支払わねばなりません。そこで、この種の話に、渡りに船と、ついつい話にのって、お金を支払って処理をお願いするわけです。ところが、業者のほうは、お金を受け取ったままなしのつぶて。結局はお金だけ損して泣き寝入りせざるを得ないことになります。 実際フロリダ州ではこのTransfer Companyの行為が頻発しており、大きな社会問題になりつつあります。 幸いにも、これから何時ハワイにも飛び火してくるかもしれませんので、要注意です。名義変更等専門に取り扱う業者は要注意です。 ニュースレポートのトップへ |
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