タイムシェア売出物件の裏事情

2010年10月24日
野田省三
最近、タイムシェアリセール専門業者の物件情報に格安物件がよく出ています。このような目を引く物件を検討するにあたってご注意いただくべき点を今回はご案内申し上げます。


おとり物件に要注意

オトリ物件リセール業者の中には、自社のリスティング物件が少いため、他の業者の物件を、自社の物件のごとく装って掲載している場合がございます。このような物件の多くは、既に売却済みの場合があったりします。

中には「おとり物件」と呼ばれ、顧客からの問い合わせを目的とし、架空の格安物件をわざと掲載しているケースもあります。問い合わせがあれば売却済みであるので、別の料金の高い物件を案内されるという手法です。

他社のリスティング物件を掲載することは、アメリカでも日本でも違法ではございませんが、実際に無い格安物件を集客目的で、あたかも存在するように見せかけるのは「お とり」にあたりますので、違法行為となります。

弊社では、お客様から直接売出しを依頼頂いた物件は「T」から始まる番号で掲載しておりますので、必ず存在いたします。そ れ以外の番号はタイムシェアリゾートからや、米国業者から売却依頼を受けた物件でございます。このように自社リステイングであるかどうかを明確に情報開示しておりますので、ご安心してご利用願います。



即回答ができるかどうかが判断の材料

直接、売主から売出しをもらっているかどうか(Listing Agentであるかどうか)を問い合わせてみてください。そのリセール業者がLisiting Agentである場合には、物件は存在し問題ありませんが、そうでない場合には、掲載されている物件は、他社の物件であって既に売れてしまっていたり、あるいは実際には無い物件である可能性が高いからです。最初から他社の物件なので確認をすると正直な案内をする業者は、ほとんどございません。速回答で物件の存在が確認できない場合は、まず他社の物件であると判断できるかと思います。




売出番号にアルファベッドと数字

他社の物件を売り出す場合、どの業者の物件であるかを容易に判別する事ができるように、売出番号にアルファベッドを付記しているケースがあります。その場合は、自社リスティングでない可能性があります。



WEBの更新

WEBの更新日が不明であったり、掲載情報が古いままで更新されていなかったり、売買の実績(Soldなどの表示)があまり表示されていないところは、要注意です。実際には売買実績がなくて、殆ど開店休業状態のところも数多くございます。 また、SOLDの表記が多すぎるのも要注意です。架空のSOLD表記を多く記載し、「よく売れている」「早く買わないとなくなる」という、買主に無言の心理操作を与える表記方法です。



買取り物件の転売は特に注意

転売個人や無免許の業者がよく行う方法です。安く購入して、名義が自分の名義になってから転売する方法です。免許業者が行う行為は日本でも中古改装転売住宅などがあるように合法で問題ございません。しかし、個人が反復して転売する行為は、日本でもアメリカでも違法行為になります。

特にこのような個人、業者は転売して早く売りたいため、価格を格安で設定します。ほぼ最安値で売りだしております。しかし、大半のケースでは転売を急ぐため、名義が変わる前に売り出されているのです。中には、購入もしていないケースもあります。

不動産市場が上昇している場合は、利ざや稼ぎがありますが、一旦、不動産市場が下落していく場面(現在がそうです)では購入金額よりも、転売時に安くなったりして、転売損が発生する場合もあります。このような物件を運悪く購入した場合、「手続きの遅延」、「転売損の資金ショート」による物件買取の失敗による売買キャンセルというケースが想定できます。

ただ日本と違い、米国で安心なのは、エスクロー会社を通じての売買のため、購入資金の詐欺などに会うことはございませんのでご安心下さい。



売り出す時にはここを確認

タイムシェア広告費用先ず第一に、「リスティングしてあげますので、広告費用を支払ってください」という形でビジネスをしているところは要注意です。いまアメリカ(特にフロリダ州)では、不動産業者でないものが、勝手に広告をだしたり、ダイレクトメールで、「あなたのお手持ちのタイムシェア物件をすぐ売ってあげますので、譲られませんか?」などという誘い広告を出して問題になっている会社とか個人が結構でております。

この場合、大抵は、「それでは、広告代金として$****の小切手と、あなたの手持ちの権利書を送ってください」となって、それにだまされて送ってしまったあとは、無しのつぶてといった詐欺のケースが結構でていて、裁判沙汰にもなってきております。

リスティング費用を払っても、買い手を必ず見つけてくれる保証はなにもありません。ですから、このようなリスティング費用を前払いさせるような業者のやり方には十分注意されたほうがいいでしょう。

弊社は、リスティングは無料でお引き受けしております。「リセール業者、全米約100社への売り出し情報の広告案内」、「日米双方の売出広告」、「日米双方のメール配信」もすべて無料でおこなっております。また、売出時の条件も原則、一年間の専属媒介契約であとは一ヶ月ごとの自動更新とをさせていただいております。さらにご要望があれば売出条件もご希望に沿うべく変更可能でございます。売却相手が見つかるまでは何年売り出しいただいても一切費用はかかりませんのでご安心下さい。
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